地域若者サポートステーション(サポステ)でオンライン相談窓口を整備するにあたり、どのようなツールを選び、どう運用するべきか。来所や電話に抵抗を感じる若者が増えるなかで、ICTを活用した新しい接点づくりは全国共通の課題となっています。結論からいうと、バーチャルプラットフォームreBakoを活用することで、来所ハードルを感じる若者への入口を低コストで設けられることが、複数の拠点の実践から明らかになっています。この記事では、reBakoを用いて地域若者サポートステーション オンライン相談を実現した3拠点の導入背景・運用方法・成果を解説します。
地域若者サポートステーションが抱えるコミュニケーションの課題
厚生労働省が委託運営する地域若者サポートステーション(以下、サポステ)は、15歳から49歳の就労・就学をしていない若者を支援する専門機関です。支援員との面談や各種プログラムを通じて就労に向けた準備を整えていく仕組みですが、支援を最も必要としている若者が、支援の入口まで辿り着けないという課題が各地の拠点に共通しています。
若者支援のコミュニケーション課題①──来所・電話への心理的な壁
サポステを訪れる若者の多くは、人との関わりや新しい場所への移動そのものに強い緊張を感じています。見知らぬ場所に足を運ぶこと、電話で予約を入れること、初対面の人と対面で話すことのいずれもが、相談の入口に立つ前に大きな壁となります。支援につながってほしい若者ほど、来所という行為への心理的なハードルが高くなるという難しさがあります。
若者支援のコミュニケーション課題②──広域エリアのオンライン相談窓口の不在
担当する地域が広大な拠点では、地理的なアクセスの問題も存在します。複数の都市にまたがるエリアを一拠点でカバーするケースでは、来所のための移動が現実的でない利用者が一定数おり、オンラインでアクセスできる窓口の整備が急務になっていました。この課題は求職者側にとどまらず、支援員が訪問相談や出張支援に出向く場合も同様で、広大なエリアへの対応にはスタッフ側にも相応のコストがかかっていました。
若者支援のコミュニケーション課題③──支援ニーズの多様化と対応リソースの限界
近年のサポステには、就労意欲はあるものの対人不安や自己肯定感の低さを抱える若者が増えており、支援の入口から丁寧に段階を踏む必要があります。一方でスタッフのリソースには限りがあり、来所前の情報収集や軽い問い合わせへの対応まで人手をかけることが難しい拠点も少なくありません。デジタル化によってセルフサービス型の情報収集窓口を設けることが、スタッフの負担軽減と支援の質の向上を同時に実現する手段として注目されています。
就労支援のICT活用として注目されるバーチャル相談室
若者支援のコミュニケーション課題を解決する手段として、近年注目されているのが「バーチャル相談室」という形態です。物理的な来所を求めず、オンライン上に相談の場を設けることで、来所ハードルを感じる若者へのアプローチが可能になります。サポステのデジタル化の取り組みとして、バーチャル空間を活用した就労準備支援のオンライン窓口を整備する拠点が出てきています。
サポートステーションICT活用を支えるreBakoとは──オンラインで現実に近い場をつくる
reBakoは、「オンラインで現実に近いコミュニティを」実現するバーチャルイベント開催プラットフォームです。参加者は空間を俯瞰した画面の中を自由に動き回り、椅子やテーブルを介したビデオ通話やステージからのライブ配信が可能です。就労支援機関での活用において、主に以下の機能をひとつの空間の中で完結させることができます。
- イベント告知・資料掲示
- 問い合わせフォームへの誘導(GoogleフォームなどをURLで設置)
- スタッフとのリアルタイム対話・ビデオ通話
- 会場デザインのカスタマイズ(オフィス・教室・相談室など)
就労準備支援のオンライン窓口としてreBakoを使う基本的な考え方
サポステがreBakoを就労準備支援のオンライン窓口として活用する際の基本的な流れは、以下の3段階をひとつのバーチャル空間の中で自然につなぐことです。
- 情報を見る ── バーチャル空間にアクセスして、資料やイベント情報を閲覧するだけから始める
- 気軽に質問する ── 別途設置したGoogleフォームなどのリンクから、対面なしに疑問を解消する
- 面談を申し込む ── 慣れてきたタイミングで、オンライン面談へとステップアップする
来所に抵抗がある若者でも、「見るだけ」という入口を設けることでハードルを下げられます。支援員にとっても、空間を俯瞰した画面から参加者の様子を把握しやすく、声をかけるタイミングを自然につかめます。
活用事例① はこだて若者サポートステーション──「はこサポバーチャル相談室」

サポステICT活用の出発点──来所・電話ハードルへの課題意識
はこだて若者サポートステーションは、直接訪問や電話に敷居を感じる若者への対応を強化するため、reBakoを「はこサポバーチャル相談室」として導入しました。来所・電話による相談体制を維持しながら、それが難しい若者のための入口を別途設けるという位置づけです。
バーチャル相談室のオンライン相談フロー──情報閲覧から面談申し込みまで
バーチャル相談室は時間・場所を問わずいつでもアクセスでき、毎月開催されるイベントの情報や自己発見セミナーの案内を会場内で閲覧できます。『まずは見るだけ』という気軽な入口があることで、相談への第一歩を踏み出しやすくなります。バーチャル空間内に設置したGoogleフォームなどのリンクから質問を送ることも、オンライン面談を申し込むことも、同じ空間を起点として完結します。
さらに毎週金曜日の13時から16時には、経験豊富なスタッフが常駐するカジュアル相談会を実施しており、気軽に話しかけられる雰囲気をつくっています。「いきなり面談」ではなく「まず話しかけてみる」という段階を設けることが、来所に至るまでの心理的な距離を縮めることにつながっています。
活用事例② とまこまい・むろらん地域若者サポートステーション──「バーチャルサポートステーション」

地域若者サポートステーションのオンライン相談窓口が必要になった背景
とまこまい・むろらん地域若者サポートステーションは、苫小牧と室蘭という2都市にまたがる広域エリアを担当しており、担当エリアの広大さが課題でした。求職者にとっては移動の負担が、スタッフにとっては訪問相談や出張支援の移動コストが、それぞれアクセスの障壁となっていました。こうした状況のなかで、求職者が手軽にアクセスできるオンライン対応の窓口を検討し、reBakoを「バーチャルサポートステーション」として導入しました。
就労準備支援のオンライン窓口として24時間対応を実現
バーチャルサポートステーションは24時間365日いつでもアクセス可能で、就労支援に関連する資料を自由に閲覧できます。開館時間内はスタッフが待機しており、質問への回答やカジュアル面談にも応じています。地理的な距離に関係なく、自分のタイミングで情報収集や相談を始められる環境が整いました。
活用事例③ あさひかわ地域若者サポートステーション──「あさひかわサポステ バーチャル相談室」

広域エリアにおける「距離」と「来所ハードル」の二重の壁
あさひかわ地域若者サポートステーションは、一拠点でカバーするエリアが広く、スタッフの訪問も利用者の来所も移動負担が大きい地域特性を抱えていました。さらに、平日昼間に事務所へアクセスしにくい学生層など、 「時間の制約」と「心理的ハードル」が重なった層 への接点不足も課題となっていました。物理的距離と心理的距離の両方を同時に解決する手段として、デジタルの入口づくりが期待されていました。
先行2拠点の運用知見を踏まえた3拠点目の導入
あさひかわサポステは、はこだて、とまこまい・むろらんという先行2拠点の運用知見を踏まえ、reBako上に「あさひかわサポステ バーチャル相談室」を開設しました。初めて訪れる若者でも迷わず動けるよう入口の導線をシンプルに整え、情報閑覧・質問・面談申し込みまでを一つの空間で完結できる設計を採用しています。
運用初月から生まれた「立ち寄りやすい入口」としての手ごたえ
運用初月から複数の若者がバーチャル相談室を訪れており、その一定割合が 複数回にわたって再訪問 しています。「一度来て終わり」ではなく、必要なときに何度でも訪れる場所としてバーチャル空間が機能し始めていることは、「来所」という重い行動の手前に、「気軽に覚ける場」という軽い接触段階が成立していることを示しています。
流入の中心は自拠点のホームページと、関係機関・学校を介して配布したチラシのQRコードで、 紙とWebの導線がそろうたときに継続的な来場が生まれやすい ことが、初月の運用から見えています。
あわせて、遠方在住の利用者や、以前は一旦接触が途切れていた利用者がバーチャル経由で再びつながるケースも生まれており、 従来の窓口だけでは届かなかった層に支援の入口を広げる 効果が確認されつつあります。
reBakoの料金と始め方
reBakoの料金プランはFree・Standard・Enterpriseの3種類です。無料のFreeプランからスタートし、必要に応じてアップグレードできます。新規作成のバーチャル空間では3日間無料でStandard相当の有料機能をお試しいただけます。大規模なイベントや月額固定プラン、各種サポートが必要な場合はEnterpriseプランへお問い合わせください。
| プラン | 料金(税込) | 同時接続 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Free | 0円 | 最大8人 | マップのカスタマイズ、スタッフ招待(ビデオチャット制限あり※) |
| Standard | 110円 / ユーザー / 時間 | 最大300人 | ビデオチャット、ステージライブ配信、ゲスト招待 |
| Enterprise | 要お問い合わせ | 300人以上対応 | 導入・運用・会場デザインサポート、複数空間の接続 |
※ バーチャル空間を作成してから3日間はビデオチャット制限はございません
月額固定プランについて バーチャル相談室を常設窓口として継続運用する場合に適した、月額固定プランもご用意しています。詳細はお問い合わせください。
よくある質問
- reBakoの料金はどのくらいかかりますか?
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Free(0円)、Standard(110円/ユーザー/時間)、Enterprise(要お問い合わせ)の3種類があります。Standardプランは利用者少ない時期はコストを抑えられる従量制で、大規模イベントや各種サポートが必要な場合はEnterpriseプランをご検討ください。新規作成のバーチャル空間では3日間無料でStandard相当の機能をお試しいただけます。
- 導入までにどのくらいの工数がかかりますか?
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バーチャル空間の作成自体はアカウント登録後すぐに始められます。会場デザインのカスタマイズや資料の配置など、運用準備にかかる工数は拠点の規模によって異なりますが、シンプルな構成であれば以内に公開できます。
- 拠点の運営体制に合わせて活用できますか?
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Freeプランからスタートし、必要に応じてStandard・Enterpriseへアップグレードできるため、拠点ごとの利用状況に応じたコスト管理が可能です。常駐スタッフを置く相談体定日型から、イベント開催時のみ運用する形式まで、運用スタイルに合わせて柔軟に活用できます。
- サポステ以外の就労支援機関でも使えますか?
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ジョブカフェや就労移行支援事業所など、若者・障がい者・女性の就労支援を行う機関でも活用可能です。相談窓口・説明会・個別面談など、目的に応じて会場設計をカスタマイズできます。
- 初めてバーチャルイベントツールを使う場合でも問題ありませんか?
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管理画面は直感的に操作でき、専門的な技術知識は不要です。導入時のサポートも提供しており、初めて利用する拠点でもスムーズに運用を開始できます。
まとめ
地域若者サポートステーション オンライン相談の実現に向けて、reBakoは「来所の前段階となるデジタルの入口」として機能します。本記事で紹介した3拠点の事例に共通するのは、次の3点です。
- バーチャル空間を入口として設けることで、来所ハードルを感じる若者との新たな接点が生まれる
- 「情報を見るだけ」から始められる仕組みが、相談への心理的ハードルを段階的に下げる
- 既存の来所・電話による支援体制を置き換えるのではなく、アプローチ手段を一つ加えるものとして機能する
サポステのデジタル化は、支援が届かなかった若者に届くための一歩です。来所に至るまでのプロセスをデジタルで補完するという考え方は、今後さらに多くのサポステで広がっていくことが期待されます。オンライン相談窓口の整備を検討している場合は、まず無料でアカウントを作成して試してみるか、導入について具体的に相談したい場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。
reBakoを試してみたい方へ
無料でアカウントを作成すると、バーチャル空間の作成から一通りの機能をお試しいただけます。
まずは実際に触ってみてください。
導入の相談や料金プランの詳細については、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
